プロカメラマンというのは、最初にも言ったように「写真を撮ってお金をもらう」職業です。要するにスタジオ所属であっても、フリーであってもプロはプロ。でもやはり最終目標は、フリーになって、自分の世界を写真で表現したいという人が多い。今は口にはしませんが、友人は学生時代、「いつか独立して、スポーツ関連の写真集を出したい」と言っていました。彼の事務所には、野球やサッカーを撮るスポーツ・カメラマンがいて、アシスタントとして同行することも多いという話を聞きますから、その気持ちは持ち続けているのだと思います。
フリーのカメラマンになるのは、比較的簡単です。スタジオや事務所を辞めて、「フリーカメラマン」という肩書きのついた名刺を作れば、一応独立したということになります。
しかし独立したからといって、すぐに仕事が来るわけではありません。ほとんどの人が、アシスタントをしていた会社、勤めていた会社から仕事を回してもらうという形でスタートします。これだけで食べていけるかというと、答えはNO。ある程度経験を積んで、実績と人脈のある人なら仕事の依頼も来るでしょうし、営業で仕事を取ることも可能ですが、経験が浅くノウハウもないのにフリーになってしまうと、収入が安定せず、結局またアシスタントに逆戻りということにもなりかねないのです。
加えて、ギャラは実力や名声に比例します。同じ被写体を撮影しても、名前の通ったカメラマンのギャラと駆け出しカメラマンのギャラとでは雲泥の差。時には交通費や材料費も込みでいくらという仕事もあり、撮影をしても結局持ち出しになることもあるのが実情です。ギャラは、ページ単位、カット単位、また撮影時間(拘束時間)単位などで決まります。もうひとつフリーでやっかいなのは、撮影したからといって、即ギャラが振り込まれるわけではないということです。例えば写真が雑誌に掲載される月の2ヵ月後とか、撮影した月で閉めて翌月払いとか、振込みはクライアントによってまちまち。友人の知り合いのカメラマンなどは、半年後の振込みを提示されたこともあるそうです。
一流のカメラマンは別として、いわゆるフリーにとって理想的なのは、どこかの新聞社や出版社と専属契約を結んだり、レギュラー仕事を確保するなど、毎月決まった収入が入るように仕事をすることでしょう。その合間に個展を開く、写真集の企画を出版社などに持ち込むといった、自分の作品を世に出すための準備ができれば、これほど幸運なことはありません。また婚礼写真撮影といったアルバイトを副業にする人もいます。
独立は最終目標ですが、無理をすればカメラマンすら続けていけない状況に追い込まれることもあります。フリーにならず、スタジオや写真事務所で一生写真を撮り続けたとしても、その人は立派なカメラマン。
独立するかしないかは本人の自由です。フリーを目指すのであれば、カメラの腕を磨くだけなく、人脈つくりや営業活動をすすめ、十分な準備をしておくことが重要ですね。
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